音楽と数学への熟考 4

思考の傾向に関しても相違点があると考えます。音楽は人間の感性・文化・歴史に非常に関係しています。それは感性・文化・歴史を貫く思考であり、つまり、価値創出思考や意味創造思考が中心です。数学は定義や公理への論理的思考が中心です。
音楽は至高の美の真理の追求であり、数学は究極の真理の追究であり、感覚と論理の厳密さや自由自在度に違いがあると思われます。
そして音楽と数学共に比率・構造・パターン、時間の分割、論理的な秩序という共通点もあると考えます。また、本質の洞察、仮説の形成など直観的見通しや閃き、構造的な調和、優雅な実証などの美意識がそれぞれの基礎にあるとも想像します。
音楽は数学的な秩序を耳で感じ、感性を中心に色彩豊かに表現したもので、数学は音楽的な調和を頭で奏でて、論理を中心に概念化・象徴化したものであるとも考えられます。

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