私は箏の演奏もする音楽家でもあります。
それで日本音楽の醍醐味の1つは箏の調絃だと私は考えます。
箏はその曲ごとに調絃をし、その曲にあった調絃で演奏します。また、その調絃を行うのは箏の演奏者なのです。
山田流箏曲の調絃は平調子、雲井調子、半雲井調子、古今調子、楽調子、乃木調子、岩戸調子、蜩調子の8種類の調子があります。箏の絃は13絃ですので、それぞれ13音の異なった音で構成されます。
例
平調子:レ・ソ・ラ・ラ♯・レ・レ♯・ソ・ラ・ラ♯・レ・レ♯・ソ・ラ
雲井調子:レ・ソ・ソ♯・ド・レ・レ♯・ソ・ソ♯・ド・レ・レ♯・ソ・ラ
古今調子:レ・ソ・ラ・ド・レ・レ♯・ソ・ラ・ド・レ・レ♯・ソ・ラ
このようにピアノのように「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」といった音階で配置しないのです。また7種類の音をすべて使って音階を構成するわけではないのです。調弦する音を7種類使わなくても、箏の技法の中に絃を押す「押し」という技法を使ったり、箏の音を決めている柱を演奏中に動かしたりして、様々な技法を駆使して、音を演奏中に変えて、曲を奏でていきます。つまり、音を変幻自在に操り、作品を演奏し表現するのです。
また、同じ平調子でも中心となる音が違うと音の構成は変わります。
その話はまた次回。
それでは、ciao ciao😊😃😉✨✨✨✨