今日は音楽の基本である音名について書きたいと思います。
音名とは、音楽に使われる音の高さにそれぞれつけられた固有名詞です。
例
イタリア音名
Do Re Mi Fa Sol La Si Do (ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド)
ドイツ音名
C D E F G A H C (ツェー・デー・エ・エフ・ゲー・アー・ハー・ツェー)
日本音名
ハ 二 ホ へ ト イ ロ ハ
これで分かるように「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」はイタリア音名であり、日本音名ではないのです。さらに英語でもないのです。また、厳密にいうと「ソ」は少しエル(l)音を意識して「ソㇽ」と発音します。つまり、日本語でいう「ソ」ではないのです。
これは音楽の基本です。
しかし、残念ながら音楽教師、音楽教室の先生、ピアノ教室の先生など音楽を指導する立場の方でもこの事を知らない方がいるのです。私は非常に驚いています。
私は音楽を指導するのであれば、少なくとも音楽理論を常に研究し、どのように伝えるかを探究する必要があると思います。なぜなら、生徒さんがそのことを知ることで、ピアノをより良く演奏したり、歌をより良く歌ったりするのを助けることになるのです。
例えば、「Allegro」という速さを表す音楽用語があります。この用語の意味は「速く」という意味です。ただ、「速く」という意味の音楽用語はこの他にも「Vivace」や「Presto」というものあります。
Vivace:活発な、元気の良い
Allegro:陽気な、快活な
Presto:すぐに、急いで
上記のように3つの言葉の本来の意味は異なります。このことを知ることで音楽の表現は変わってくると思います。さらにこの言葉はイタリア語です。指導者が音楽理論に興味を持っていれば、また、音楽用語は基本的にイタリア語で書かれていると知っていれば、これらの音楽用語の違いを知ろうと思い探究し、上記のような違いにたどり着くはずです。
また、何か1曲演奏するときには、多くのことを知ることになります。楽器の特性(声も含む)、音楽理論、音楽史、その分野の音楽史(例:声楽史)、作曲家の生涯、その作曲家がその曲を作曲した時の作曲家自身の状況やその時の時代状況、声楽であれば使われている言語、音楽以外の芸術分野のこと(例:美術史)などを研究することになります。
もちろん楽器を演奏したり、歌を歌ったりするときには、まずは譜読みをし、その曲から感じられるインスピレーションのようなものを得ることが大事です。ただ今まで述べたような探究をし、きちんと把握して音楽をさらに生き生きとしたものにしてくことも重要です。まさに音楽を心地よいものにしてくことが音楽を奏するとことだと私は思います。そのためにも音楽の基本である音名などをしっかりと追究する姿勢を音楽指導者、音楽学習者やそれに関わる人たちは持つことです。
それではまた、ciao ciao!!