楽典・音楽理論の役割 3

楽譜に書かれた強弱記号、表現技法、テンポ指示などを深く理解することで、作曲者の真意を読み取り、自身で熟考した感情豊かな演奏が可能になります。楽典は演奏の根拠や理由、演奏の方向性を理解し考え、決定する助言になると思います。つまり、演奏者の解釈能力を進化させます。
音楽と感情の関係において、音楽が人間の心情に与える影響は、楽典的な構造と密接に関係していると言われています。理想像を表現の対象にするという概念では、音楽のリズムや旋律が人間の情緒を模倣するという考え方があります。
楽典は音楽を音の羅列から感情の言葉へと昇華させるための鍵の1つであると考えます。感情を音楽で表現することを望んでいるのであれば、楽典の理解は必要不可欠なことです。感情・心情を感じ、伝えるために、楽典は素晴らしい協力者になると思います。

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